ハイド症候群
Heyde syndromeと書きます。
患者さんは貧血症状、あるいは無症状だけど検査で貧血があるとして来院されます。
「貧血」とは血液のなかの赤血球数が減少していることを言います。
一般の方は「立ち眩み症状」のことを貧血と言われることがありますが正しくありません。
貧血患者さんを見た時、医者はまず「MCV」という赤血球の形を示す数字を見ます。これを形態的アプローチと言います。それから「網赤血球数」という数字を見ます。これを動態的アプローチと言います。これらから①骨髄で赤血球がつくられないのか ②出血しているのか ③溶血(赤血球が壊されている)しているのかをわけていきます。
ハイド症候群の貧血は消化管出血が原因です。病名をすぐに診療科でわけたがる人はじゃあ消化器内科の先生に診てもらえればいいのだなと考えます。しかし疾患の本体は血液のフォンビルブラント因子という血液の止血に必要な因子の障害です。これを後天性フォンビルブラント病と言います。じゃあ血液内科の病気なのか? いいえ違います。フォンビルブラント因子が障害される理由は心臓の弁膜症(大動脈弁狭窄症)が原因だからです。根本的には循環器内科の病気です。病名を診療科で分けることが難しいのはこういう理由からです
