良医の条件
6月29日 東京の国際医療福祉大学 赤坂キャンパスで米国内科学会日本支部総会が行われました。AM9時から「良医の条件」というセッションを開催しました。
医学生の出席もあり議論が活発に行われました。今回は「脳外科医竹田君」を題材にして良医のあり方を議論しました。昨今の医学界では医学教育の中にプロフェッショナリズムを大きく取り上げています。しかし残念ながら指導する立場の医者にまだ行き届いていないのが現状です。
私が日本内科学会の専門医取得のためのレポートを査読しても送られてくる内容は医学的なものばかりでプロフェッショナリズムに基づく内容は全くありません。専攻医を指導している上級医にこの考え方が行き届いていないのでしょう。
話された内容は「外科医のプロフェッショナリズム」として手術がうまい・速いだけではダメだということです。うまくて速いのは当然としてその根本に人間としての患者さんにたいする興味・姿勢が欠落している医者は不適格だという意見がでました。
佐賀医科大学の元教授・小泉俊三先生は「日常診療の中で学ぶプロフェッショナリズム」をという本の訳者ですが今回のセッションに参加され意見を述べられました。
プロフェッショナリズムは医師個人にたいしてだけあるべきものでは無いと考えられています。医師の集団である学会に対してもプロフェッショナリズムを考えるべきだとのべられました。
患者さんのご家族が「脳神経外科専門医が医者の能力を証明するものでなければ患者は何を根拠に医者を選べばよいのか」という疑問を投げかけられました。
学会としては問題行動のある医者に「専門医」を授与した責任があるということです。学会としてのペナルティや専門医のはく奪などもあるべきだと小泉先生は発言されました。私もそう思います。残念ながら今回のセッションは内科医集団の学会でしたので何ら影響力はないかもしれません。しかしそれを聞いていた学生や医者にたいして大きなインパクトがあったのではないかと思います。
世にはびこるとんでもない医者に患者さんが苦しまないように医者の自律性が試されています。
